猫の外傷について

今回ご紹介するのは外傷を負ってしまった猫ちゃんに対して手術を行った症例です。

傷の画像が出ますので苦手な方はご遠慮ください。
↓↓↓

猫の外傷に対して手術で整復した症例

症例は6歳の去勢雄の雑種猫です。

自宅から脱走をして17日後に保護され、腹部に外傷を負ってきました。 脱走していたので、なぜこのような外傷を負ったのかは不明でした。

皮膚が一部欠損し、筋肉が露出しています。

外傷の治療には、傷口をそのまま湿潤環境にして、治癒を促していくやり方と手術によって整復する方法があります。 飼い主様とご相談し、今回は手術によって治す治療を行いました。

手術後の写真

手術後は順調に回復していき、傷はきれいになっていきました。

回復後の写真
治ってよかったね!

今回の症例の外傷は脱走をしたことが原因です。
脱走は、外傷だけではなく、外で暮らしている他の猫ちゃんと関わることで感染症になるリスクもあります。
また、未去勢オスの猫ちゃんは脱走するリスクが増えると言われています。
もしご自宅の猫ちゃんに去勢手術を受けさせようか悩まれている場合は当院までご相談ください。

執筆担当:院長 渦巻浩輔

この記事を書いた人

渦巻浩輔

2013年大学卒業後、埼玉県坂戸市のブン動物病院で4年間の勤務医を務め、犬や猫、エキゾチックアニマルの診療に携わる。2016年からは東京都の小滝橋動物病院グループに勤務し、CTやMRI、心臓外科、脳神経外科を始めとした高度医療施設に身を置き、2019年からは同動物病院グループの市ヶ谷動物医療センターにてセンター長を務める。高度医療に携わりながら地域の中核病院として診療を行なった。2022年11月、東京都板橋区赤塚に成増どうぶつ病院を開院する。日本獣医循環器学会・日本獣医麻酔外科学会・獣医アトピー・アレルギー・免疫学会・日本獣医エキゾチック動物学会所属。特に循環器・呼吸器の診療を専門とし、心臓病についてのセミナー講師も行っている。